世界の税金がおもしろい!犬税やうさぎ税が日本にもあった!

世界には日本では考えられないような変わった税金があります。


こんなの絶対うまくいかないでしょ!
みたいな税金を真面目に検討してるんです。

日本も例外ではなくて、犬税やうさぎ税といった、動物を飼っているとかかる税金が導入されていたこともあります。


そこで今回は世界の変わったおもしろ税金「生き物編」をまとめて見ました。

世界の変わったおもしろ税金!犬税

ドイツ、オーストリア、オランダ、フィンランド、スイス、チェコなどの国で課せられている税金で、実は日本でも課せられていたことがあります。


徴収された税金は犬のフンを清掃するための人件費や清掃道具などに使われていました。

加えて、税金を課すことで飼い主のモラル向上、責任感につなげる狙いもあったようです。

日本

始まりは徳川綱吉の生類憐みの令といわれています。

簡単にいうと「生き物を大事にしよう」という法律ですが、綱吉が戌年だったこともあり特に犬は大事にされていました。


そのため犬小屋には高級な材木を使用し、エサも一般人では食べられないほどの高級な食材を用意し、それはそれは多額のお金をかけたそうです。
もはや人間より犬の方が偉い状態ですね。


そのお金の出所が農民、町民から徴収した「犬金上納」といったものでした。
この犬金上納が犬税の始まりといわれています。

この法令は綱吉が亡くなった後すぐに廃止されています。




その後時は流れて昭和30年からまた導入されています。

昭和57年までの27年間ですが、約2700の市町村で実施されていました。

徐々に合併などにより市町村の数は少なくなりましたが当時の市町村の数は3500くらいですかね。
半分以上の市町村で実施されていたわけです。


金額は市町村で差がありますが、最後に廃止された長野県東筑摩郡四賀村では1頭につき300円が課せられていました。




そして最近では2012年に大阪府泉佐野市が犬税の導入を検討しました。

日本では殺処分される犬も多く、無責任に飼い始める人を減らす目的もあったようです。

しかし実際には徴収する税金よりも市が負担するコストのほうが大きくなってしまうという理由で見送られています。

ドイツ

ドイツでも州や町によって違いはありますが、ベルリンでは1頭あたり約16,000円、2頭目以降は24,000円が課せられます。

さらに飼い犬が闘犬である場合や、それらの犬種と混合血である場合は、約80,000円。


盲導犬などは免除されますが、抜き打ちで警察官のチェックが入り、違反していれば罰金が科せられることもあります。



こんな高額な犬税が課せられていますが、その分街中には犬用のトイレが設置されていたり犬のフン用のごみ箱が設置されていたりするそうです。

犬を飼う際にも檻の大きさやリードの長さ、ドックフードのグレードなどが細かく法律で定められています。


こういった意識の高さからドイツでは犬の殺処分は0といわれています。

しかし実際には都合により飼育できなくなってしまった人や飼育放棄する人がいるのも現状です。
そういった場合にドイツでは保護施設が用意されています。
これは犬税から賄われている施設ではありませんが、会員たちがお金を出しあって運営しています。



ドイツの犬税は有名ですが、うまく犬税が機能しているのはドイツ人の犬を飼う際の意識の高さ、考え方、飼育の仕方が日本とは異なるからなのかなぁと思います。

中国

中国では犬税はありませんが、犬を登録するのにお金がかかります。

北京では初年度の登録料が約14,000円、2年目以降は約7,000円かかります。
広州では初年度の登録料が、約140,000円と高額で2年目以降は約80,000円かかります。


中国の犬は狂犬病を持っていることが多いこともあり、しっかり管理しているようです。

もちろん登録していないことがバレれば多額の罰金を支払うことになります。

うさぎ税

明治6年から明治12年に日本の東京府で課せられていた税金です。

当時はうさぎバブルといわれ、国民が競ってうさぎの飼育に精をだしていました。


理由は
・外国から珍しいウサギが輸入され、そのウサギは高い金額で取引された
・食べることもできるし、皮や毛皮を加工して服や布団に使うことができた

飼育が簡単で捨てるところが無く繁殖力が高いので、要は儲かったわけですね。
故に本業以上にウサギの飼育に没頭する人もいました。

そんなブームに目を付け、うさぎ1羽につき、月1円を課税しました。


月1円って・・・大したことなさそうじゃないですか。


でも明治時代の1円というと現代の2万円ほどと言われています。(何を基準にするかで変わってくるので目安です)

とんでもなく高いですよね。

それでも珍しいうさぎは数十円から数百円で取引されていたみたいなのでうさぎで億万長者になった人もいそうですね。

カエル税

中世のフランスであった税金です。


領主(土地などを持っている偉い人)がカエルの鳴き声がうるさく眠れなくて悩んでいました。
そこで領民(領主の持っている土地に住んでいる人)に交代で水面を叩かせてカエルが鳴かないようにしたそうです。


税金といってもお金を払うわけではなく労働で払うといったイメージですね。

今ではそれなりの根拠があってちゃんと法律で定めなければなりませんが、当時はエゴむき出しでも通ったみたいですね。

そもそも水面を叩いて鳴き止むのか疑問ですが、カエルが鳴くのは周りが静かになり身の危険がない状態のときらしいのでそこそこ効果はありそうです。


ちなみに僕の住んでいるところは結構田舎で、暖かくなるとカエル鳴き始めますが意外と快眠できちゃってます(^^;)

家畜ゲップ税

2003年にニュージーランドで家畜のゲップやおならに課税するという案があがりました。


ニュージーランドと言えばヒツジってイメージありますよね。

実際に羊の数は多くて、約3100万頭いるといわれています。
ちなみに人口は440万人。

人間の約7倍ヒツジがいることになります。


そんなヒツジが発するゲップやおならには二酸化炭素の300倍以上も大気を汚染して、温暖化につながるといわれています。

この温暖化を防ぐため、ヒツジの飼育数に応じて農家から税金を徴収し、研究費に充てようといった政策です。

ヒツジ1頭あたり約6円
牛1頭あたり約50円
を徴収しようとしましたが当然農家の人たちは猛反対により実現はしていません。


ですが温暖化問題を放置しておくわけにはいかないので、今ではゲップの出にくい飼料など別のかたちで開発を進めているそうです。

まとめ

昔は思いもよらないところに税金がかけられていましたね。

今回紹介した「犬税」「家畜ゲップ税」のように使い道がはっきりしていればまだ納得もできますが、使い道のわからない税金を払うのは嫌ですよね。


日本で当たり前のように払っている税金も、よく考えてみるとあり得ない税金があるかもしれませんね。

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