【無職の専業主婦の年金半額案検討】半額になるといくらもらえる?第3号被保険者とは?

以前から話題になっていた年金の第3号被保険者制度について新たな発表がありました。


表現の仕方にもいろいろ問題があり話題となっているみたいですが、
「年金保険料を払っていない3号被保険者は年金の金額を半額にする」といった案も出ていて物議を醸しているようです。

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無職の専業主婦の年金半額案を検討

先日、無職の専業主婦の年金半額案が検討されていることがニュースになりましたね。

働く女性の声を受け「無職の専業主婦」の年金半額案も検討される

令和を迎え年金改悪の議論が始まっている。現在、夫の厚生年金に加入し、年金保険料を支払わずに基礎年金をもらうことができる「第3号被保険者」の妻は約870万人いる。

第3号については共稼ぎの妻や働く独身女性などから「保険料を負担せずに年金受給は不公平」という不満が根強くあり、政府は男女共同参画基本計画で〈第3号被保険者を縮小していく〉と閣議決定し、国策として妻たちからなんとかして保険料を徴収する作戦を進めている。

厚生年金の加入要件を広げることで仕事を持つパート妻をどんどん加入させているのはその一環だ。3年前の年金法改正で厚生年金の適用要件が大幅に緩和され、わずか1年で約37万人が新たに加入している。

そうして篩(ふるい)に掛けていけば、最後は純粋に無職の専業主婦が残る。厚労省や社会保険審議会では、無職の主婦から保険料を取る方法も検討してきた。
「第3号を廃止して妻に国民年金保険料を払ってもらう案、妻には基礎年金を半額だけ支給する案、夫の厚生年金保険料に妻の保険料を加算して徴収する案などがあがっている」(厚労省関係者)

令和の改革でいよいよ「3号廃止」へと議論が進む可能性が高い。


出典:Yahoo! JAPANニュース

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190505-00000001-moneypost-bus_all


個人的にはツッコミどころ満載のニュースでしたが、簡単に言うと

・年金制度の第3号被保険者の制度をなくして専業主婦にも保険料を払ってもらう。

・専業主婦には老齢基礎年金の半額だけ支給する。

・専業主婦で保険料を払っていない場合は、夫の保険料を上げる。

といった案が上がっているみたいですね。


これにはネット上でも様々な意見が飛び交っていて、

好きで専業主婦をやっているわけじゃなくて、育児や介護で働きたくても働けない
育児休暇も簡単に取れるわけではないし、保育園の問題だってある
働く女性からの声って本当?
わたしは働いているけどそんなこと思ったことない
外に働きに出ることが仕事じゃない、専業主婦だってやることたくさんあるのに無職って・・ヒドイ

など、あまり良いコメントは見られませんでした。当然ですけどね。



今回、色々な案が出ているようですが、もし実際に年金が半額になったらいくらくらいもらうことができるのか気になりますよね。

決定したわけではないので、断言することはできませんが計算してみたいと思います。

無職の専業主婦の年金が半額になった場合いくらもらえる?

あくまで予想ですが、将来もらえる年金額がすべて半額になるわけではないと思います。


そりゃあそうですよね。

国民年金に加入する期間は基本的には20歳から60歳までですが、この40年の間ずっと専業主婦って人は少ないと思います。

もし一定期間専業主婦だったがために将来もらうはずだった年金がすべて半額になってしまったらそれこそ大問題で批判の嵐だと思います。


なので専業主婦であった期間だけを半額にして計算するのではないかと。


年金制度は2階建てと言われ、老齢基礎年金が1階部分、老齢厚生年金が2階部分、といわれています。

専業主婦の場合だと老齢基礎年金をもらうことができます。

老齢基礎年金の満額は毎年変動はありますが、大体年間78万円です。

20歳から60歳までずっと専業主婦だったのであれば半額の39万円。
月額にすると32,500円で、生活するにはなかなか厳しい金額ですね。




では30歳で結婚して、そこから60歳まで専業主婦だった場合。

20歳から30歳の10年間自分で国民年金保険料を払うと、
78万円×120月÷480月=195,000円

専業主婦の30年間
78万円×360月÷480月=585,000円

これの半額。585,000円÷2=292,500円

195,000円+292,500円=487,500円

月額にすると40,625円


もちろん会社員として働いていた期間があれば厚生年金も受け取ることができるし、まだ半額が決まったわけではないので何とも言えません。

ただ、今後こういった制度も作られていき、支給される年金は少なくなっていくことは間違いないと思います。

第3号被保険者とは?

今回は「無職の専業主婦」ということで話題となっていますが、別に無職の専業主婦が第3号被保険者となるわけではないのです。


「厚生年金に加入している人の配偶者で、年収が130万円未満」

こういった人が第3号被保険者となり、保険料の負担がなくなります。

なので、夫の扶養の範囲内で働いているパートの人も「第3号被保険者」ということですね。


まぁこれも含めて「保険料を払っていないのに年金をもらえてズルい」みたいな声もあるみたいですが、厚生年金に加入している世帯であれば共働きでも専業主婦でももらえる金額は変わらないんですよね。


たとえば、
夫が40万円の給料で20歳から40歳まで40年間厚生年金に加入
妻はその40年間3号被保険者

この場合老齢基礎年金を78万円として、満額が2人分ですよね。156万円

老齢厚生年金は40万円×5.481÷1000×480月=1,052,352円

合計すると2,612,352円




次に夫と妻の2人とも20万円の給料で40年間厚生年金に加入のケース

老齢基礎年金2人分156万円

老齢厚生年金20万円×5.481÷1000×480月=526,176円
これが2人分ですよね。
526,176円×2=1,052,352円

合計2,612,352円



世帯で見たら同じ金額なので「ズルい」といった表現は少し疑問に感じます。

まとめ

今回はまだ検討中ということで決定ではないですが、今後良い方向へ向かっていく可能性は低いんじゃないかと思います。

ルールを作る側に回るのは難しいのかもしれませんが、ルールを理解していれば対策を取れることもあると思います。


複雑でわかりにくい制度ではありますが、損をしないように学んでおきたいものですね。


 

 

 

最後までありがとうございました。

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